英語 前置詞のお話し

 みなさん、こんにちは。つばさ高等学院で英会話の授業を担当している布施です。

  今日は前置詞のお話をしましょう。前置詞と言えば、何が思い浮かびますか。On, in at for, with, いろいろありますね。前置詞+名詞、前置詞+副詞、その組み合わせも様々ですね。

今日は、前置詞には前置詞の感覚があるというお話をします。

With all A, for all A, どちらも辞書には、= in spite of A, despite A

「Aにもかかわらず」なんて意味が書かれていたりしますね。

 

学生から「先生、意味はおなじなんですか?」なんて質問をされたりもします。

確かに、意味は同じです。でも感覚が違います。今日は、その違いを感じてみてください。

 

それでは例文で詳しくみていきましょう。

例)

  1. He could not solve the problem with all his knowledge.
  2. He could not solve the problem for all his knowledge.

 

みなさん、1と2の例文の違いがわかりますか?どちらも和訳をすれば、

彼の知識にもかかわらず、(彼は)その問題を解くことができなかった。となりますね。

 

でも、使われている前置詞が違いますね。1.ではwith、2.ではfor ですね。

 

 With には with の感覚があります。「伴って」とか「一緒に」なんて感覚がありますよね。そうすると、1. の例文のニュアンスは、彼の知識の全てをもってしても、その問題を解くことができなかった。となりますね。つまり、彼に対する「尊敬」の気持ちが少なからずあるわけです。

 一方、2. の方はどうでしょうか。もちろん、for には for の感覚があります。For の意味にShe looks so young for her age. という文章を思い出してみましょう。彼女は年齢の割にとても若くみえる、となりますね。例文2.の方は、彼の知識の割に、(彼は)その問題を解くことができなかった。となります。つまり、彼を小馬鹿にしている気持ちがそこにはありますね。

 ただ辞書を引いて意味を暗記するだけではもったいない。せっかくだから英語の感覚も含めて理解できるようになると語学の勉強は一層楽しいものになるかも知れません。今日は、前置詞のお話しでした。

つばさ高等学院事務局長 布施茂太

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